【脱炭素経営を加速】再生可能エネルギーと省エネ設備の組み合わせで実現する「ゼロエミッション施設」

  • 2025年9月17日
  • 2025年9月16日
  • コラム

近年、カーボンニュートラルや脱炭素社会の実現が世界的な課題となる中で、多くの企業が持続可能な経営を模索しています。その中でも注目されているのが「ゼロエミッション施設」の構築です。

ゼロエミッション施設とは、廃棄物やCO₂などの排出を限りなくゼロに近づけることを目指す施設のことで、再生可能エネルギーの導入や省エネ設備の活用によって、環境負荷を最小限に抑えることができます。

本記事では、ゼロエミッションの基本的な考え方から、実現に向けた具体的な方法、さらには活用できる補助金制度までを詳しく解説します。興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

ゼロエミッションの概要

環境 CO₂ 廃棄物

ゼロエミッションとは、「産業活動に伴う廃棄物やCO₂などをできるだけゼロに近づける」ことを目指す考え方です。

もともとは1990年代に国連大学が提案したもので、日本でも企業や自治体の間で広まり、今では環境対策の基本方針のひとつとなっています。

この取り組みの目的は、限りある地球の資源を大切に使い、環境へのダメージを減らすことです。そのために、廃棄物や温室効果ガスの排出をなるべく出さないようにしたり、出てしまったものも再利用やリサイクルなどで資源として生かしたりするのがポイントです。

ゼロエミッションの考え方について

ゼロエミッションの基本的な考え方は、「ひとつの会社や施設から出た廃棄物を、他の場所で使えるモノとして再利用する」ことです。

例えば、ある工場(A社)が製品を作る中で出た紙くずやプラスチックなどの廃材を、別の企業(B社)が原料として再利用するケースがあります。紙くずは再生紙の材料になったり、プラスチック片は溶かして新しい製品に生まれ変わったりします。

また、B社が作業の過程で発生させた余った熱や未使用のガスなどを、別の企業(C社)がエネルギーとして活用することもできます。例えば、工場の排熱を近くの施設の暖房に使ったり、使い終わった油を燃料に再利用したりすることが可能です。

このように、本来なら捨てられるはずだったものを資源として次の企業が活用することで、ゴミを減らし、CO₂の排出も抑えられるのがゼロエミッションの考え方です。

資源を循環させることで、環境への負担を減らすだけでなく、廃棄コストの削減や企業同士の新たな連携にもつながります。

ゼロエミッション実現のための方法とは?

再生可能エネルギー 省エネ

ゼロエミッションを実現するためには、大きく分けると2つの方法があります。

再生エネルギーを活用する

1つ目の方法は、再生エネルギーを活用することです。再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど、自然から得られるエネルギーのことで、これらは化石燃料と違い、使ってもCO2をほとんど出しません。

例えば、屋根に太陽光パネルを設置すれば、そこで発電した電気を建物で使うことができ、環境にやさしいだけでなく、電気代も削減できますし、余った電気は売電することも可能です。

また、最近では再エネを組み合わせた自家消費型モデルも注目されています。これは発電した電気を自分たちの事業活動に優先的に使うもので、電力会社から購入する電気を減らせるため、コスト面でも安心です。

さらに、風力や地熱といったエネルギーも導入が進んでいます。特に地域の特性に合った再エネを取り入れると、持続可能で安定したエネルギー供給につながります。

省エネ設備を導入する

2つ目の方法は、省エネ設備を導入することです。例えば、照明をLEDに変えることで、同じ明るさでも使う電力を大幅に減らすことができます。空調設備やボイラー、給湯器なども、省エネ性能の高いものに変えることで、大きな節電効果が得られます。

また、建物全体でエネルギーの使い方を最適化するBEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)のような仕組みを取り入れると、どこでどれだけエネルギーを使っているかを瞬時に把握できるようになり、効率的な運用が可能になります。

その他にも、人感センサーやタイマーを使って無駄な電気の使用を減らす運用の工夫も大切です。電気を使わない時間帯には自動で消灯する仕組みを導入すれば、誰でも手軽に省エネを実現できます。

エネルギーの使い方を見直すだけでも、ゼロエミッションへの大きな一歩となります。

ゼロエミッション実現のために利用できる補助金

補助金 ゼロエミッション 対応

ゼロエミッションを実現するためには、設備の導入が必要になるため、どうしてもコストは必要になってきます。コストの負担を抑えるための方法はいくつかありますが、その中でも大幅に負担を抑えられるのが補助金の活用です。

ゼロエミッションに対応した補助金はいくつかあり、大きく分けると国や東京都から出る制度が多くなっています。下記では、その中でも実施の数が多い東京都の補助金ついて詳しく紹介しているので、興味がある事業者は参考にしてください。

東京都の補助金制度

東京都では、規模問わず幅広い企業でゼロエミッションに取り組むことができるよう、幅広い補助金制度を用意しています。

しかし、注意点としては補助金の予算には限りがあることです。特に各都道府県で行われているものは、予算がなくなり次第終了になるところが多く、国の補助金よりも早く終わってしまうことがあります。

そのため、補助金を活用しながらゼロエミッションを実現したい企業は、自社に合った補助金が見つかり次第、できる限り早く申請するようにしましょう。

下記では現在東京都で申請可能な補助金を紹介しています。それぞれで補助額等も異なるため、参考にしながら自社に合う補助金を利用してください。

ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業

受付期間第1回:令和6年4月24日~5月10日
第2回:令和6年6月17日~6月28日
第3回:令和6年8月19日~8月30日
第4回:令和6年11月1日~11月15日
第5回:令和7年1月20日~1月31日
補助対象者中小企業/学校法人/公益財団法人/医療法人/社会福祉法人など
対象経費【設備】 ・省エネ設備の導入(高効率空調設備、全熱交換器、LED照明設備、高効率ボイラー、高効率変圧器、断熱窓、高効率コンプレッサ、高効率冷凍冷蔵設備などの省エネ設備) ・省エネ設備の運用改善(人感センサー等の導入、照明スイッチ細分化工事などの運用改善)   【経費】 設計費・設備費・工事費
補助額最大5,000万円(助成対象経費の3/4)

公式サイト:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/03/2025032850

ゼロエミッション推進に向けた事業転換支援事業

受付期間令和7年度の受付終了(令和6、7年と連続で実施されているため、令和8年も実施される可能性はあり)
補助対象者【単独申請】 都内の本店又は支店で実質的な事業活動を行っている中小企業者
【共同申請】 都内の中小企業グループ又は中小企業団体など
対象経費原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、直接人件費、不動産賃借料
補助額単独申請:1,500万円
共同申請:3,000万円

公式サイト:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2024/04/2024042311

ゼロエミッション実現に向けた経営推進支援事業助成金

受付期間令和7年5月14日から令和8年1月30日
補助対象者公社が実施する「令和5~7年度ゼロエミッション実現に向けた経営推進支援事業」のハンズオン支援により、脱炭素の戦略・ロードマップを策定した事業者
対象経費固定費削減に資する省エネ設備等の導入や自社の脱炭素の取り組みのPRに要する経費の一部 ・省エネ設備(LED照明、高効率空調、高効率ボイラー、断熱窓、インバータ制御など) ・運用改善(デマンド監視装置、EMS、人感センサなど) ・蓄電池 ・PR(HP制作、動画制作、印刷物製作)
補助額1,500万円

公式サイト:https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/zeroemi/projects/josei.html

再生可能エネルギー・省エネ設備ならLED導入がおすすめ

消費エネルギー 効率化 LED

再生可能エネルギーの導入が加速する現代、同時に重要となるのが「消費エネルギーの効率化」です。特に照明設備は、オフィスビル・商業施設・工場・公共施設などあらゆる分野で多くの電力を消費しています。そこで注目されているのが、省エネ効果が高く環境負荷の少ないLED照明です。

LED照明は、従来の蛍光灯や白熱灯と比較して電力消費量が少なく、長寿命であり、二酸化炭素排出量の削減にも貢献します。持続可能な社会を目指すSDGsやカーボンニュートラルに向けた取り組みの中でも、LEDの導入は非常に有効な手段とされています。

下記では、LED導入が特におすすめされる3つの理由を詳しく解説します。

電気代の大幅削減につながる

LED照明は、白熱灯に比べて約85%、蛍光灯に比べても約50%の消費電力を削減できると言われています。これは、LEDが電気エネルギーをほとんど熱にせず、効率的に光へ変換できるためです。

例えば、商業施設や工場などで大量の照明が長時間使用される場合、その消費電力量の差は年間で数十万円から数百万円に達することも珍しくありません。電気代の削減は、ランニングコストの見直しや利益率の向上にも直結するため、経営面でのメリットも大きいと言えます。

長寿命で交換の手間やコストも削減

LED照明の寿命は、一般的に40,000時間以上とされており、これは白熱灯の約20倍、蛍光灯の約4〜5倍に相当します。頻繁な球切れによる交換作業が不要になり、メンテナンスコストを大きく削減できます。

特に天井が高く作業が困難な施設や、人の出入りが多い商業空間などでは、照明交換のための作業員手配や安全確保の手間も省ける点が評価されています。また、交換時に発生する廃棄物の量も減らすことができ、環境配慮の観点からも優れています。

地球環境にやさしい選択

LED照明は、有害な水銀を使用しておらず、発熱量も少ないため空調の負荷軽減にもつながります。また、二酸化炭素の排出量が少なく、温暖化対策としても有効です。

企業にとっても、ESG経営やSDGs対応をアピールするうえで、LED導入はわかりやすく実行しやすい施策です。実際、再生可能エネルギーの導入と同時に、省エネ設備としてLEDを導入する企業は増加しており、持続可能な企業活動の一環として重視されています。


太陽光発電×EMSに関する詳しい情報はこちらをご覧ください。

まとめ

ゼロエミッション施設の実現には、再生可能エネルギーの活用と省エネ設備の導入が欠かせません。特にLED照明は、電気代の削減やメンテナンス負担の軽減、環境配慮の観点からも優れた選択肢です。

さらに、補助金制度を活用すれば導入コストの負担も軽減できます。脱炭素経営を加速させるために、今こそLEDをはじめとした省エネ設備の導入を検討してみましょう。

ビルドスマートでは、補助金の申請からLED照明の導入までトータルで支援を行っております。できる限りコストを抑えた導入を検討している企業は、ぜひお気軽にご相談ください。


設備投資や省エネ対策を進めたいけれど、費用や手続きの複雑さで悩んでいませんか?ビルドスマートでは補助金を活用した最適なプランニングをご提案しています。ぜひサービス内容をご確認ください。

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