電気料金の高騰やカーボンニュートラルへの取り組みが求められる中、特に大規模施設ではLED照明の導入が進んでいます。
LED照明には消費電力の削減や長寿命といったメリットがある一方で、導入方法を間違えるとかえって導入コストが高くなったり、さまざまなトラブルを招いたりするケースも少なくありません。
特に初期費用ばかりに目を奪われたり、現場との整合性を十分に確認せずに導入を進めたりすると、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。
本記事では、LED導入時によくある間違いや実際の失敗事例をもとに、落とし穴にはまらないための回避ポイントも紹介します。大規模施設でLED照明の導入を検討している企業は、ぜひ参考にしてください。
大規模施設ではLED照明の導入が進んでいる!

電気料金の上昇や環境配慮の意識が高まる中、LED照明の導入は大規模施設を中心に加速しています。特に、広範囲に照明が必要な施設では、LEDの低消費電力や長寿命といった特性がコスト削減に直結するため、大きなメリットがあります。
また、近年は省エネ法への対応や補助金制度といった外部要因も、導入を後押しする重要な要素となっています。補助金などの制度を利用することで、国が費用の一部を負担してくれるため、初期費用を抑えることが可能です。
大規模施設でLED照明が導入されている理由は幅広くありますが、補助金や他に利用できる制度と重なることで通常より安く導入できます。そのため、多くの企業では今がお得と見て導入が進められているのです。
LEDの導入でよくある落とし穴とは?

LED照明には、省エネルギーや長寿命などの幅広いメリットがありますが、導入の過程で見落とされがちなリスクも数多く存在しているのです。
特に大規模施設においては、初期の判断ミスをすることで、長期的なコスト増につながったり、設備トラブルにつながったりする可能性があります。
この見出しでは、LED導入時によくある落とし穴について紹介するので、失敗したくない事業者は必ず確認してください。
価格だけを見て導入してしまう
導入を検討している大規模施設の中には、導入コストの安さだけを重視するあまり、品質や性能を十分に検討せずにLEDを選んでしまうケースも少なくありません。
一見同じように見えるLEDでも、発光の安定性や照度、寿命、発熱量などはそれぞれのLEDで大きな差があります。何も考えずに価格だけ見て選んでしまうと、照度不足や光のちらつき、不具合の頻発といったトラブルに見舞われることもあるのです。
特に安価な製品では、実際に点灯してみるとカタログ値ほどの明るさが得られなかったり、わずか数年で複数のユニットが故障したりすることもあり、トータルコストで見れば割高になる場合もあります。
このような落とし穴も実際にはありますので、導入を検討している施設では注意が必要です。
既存設備との相性が悪い
既存の照明設備と新しく導入するLED製品との相性は、意外にも見落とされがちなポイントです。
例えば、従来の蛍光灯器具に対応していないLEDを取り付けると、正常に点灯しなかったり、ノイズやちらつきが発生したりします。また、既存の安定器や配線方式に合わない製品を使用した場合、発火や感電といった重大なリスクが生じる可能性もあるのです。
特に、建物が古く、設備の更新が断続的に行われてきた施設では、器具ごとに仕様が異なることも多く、十分な確認を怠るとトラブルの原因になります。
万が一事故につながった場合、LED導入以上にコストがかかることになりますし、安全性の面でもよくないので、既存設備との相性はあらかじめ確認しておくことが大切です。
設計・施工・アフターまでの一貫性が欠けている
LED導入では、製品の選定だけでなく、設計から施工、導入後のサポートまで、複数の工程が関わります。これらを別々の業者に依頼している場合、情報の共有不足や認識のズレが生じやすく、導入後に問題が発生しても原因が特定しづらくなります。
例えば、設計者が想定していた明るさと実際の照度が合わなかったり、施工段階で配線が誤って接続されたまま稼働していたりといったケースが見られることもあるのです。
また、不具合が起きた際に、設計の問題なのか施工の問題なのかで責任の所在が曖昧になり、解決までに時間を要することもあります。
施設側としては依頼しただけなのに、「予想以上に面倒なことになった」となりかねないので、このような落とし穴があることも事前に知ったうえで依頼をするのが安心です。
LED導入時に発生しやすい失敗事例

先ほどはLEDを導入する際によくある落とし穴について紹介しましたが、実際に導入した施設では、失敗をして後悔をしたケースも少なくありません。
この見出しでは、これから導入をする方向けに、落とし穴にはまらないための失敗事例を紹介します。
実際にあった失敗事例を見ることで、どのような点に気を付けて導入すべきかがわかるので、ぜひ参考にしてください。
【事例1】想定より照度が足りず作業環境に支障
ある製造業の施設では、古い蛍光灯をLED照明に更新したものの、交換後の明るさが想定よりも大きく不足していました。
作業エリア全体が暗くなり、従業員からは「手元が見えにくい」「作業効率が落ちた」といった不満の声が上がりました。
原因は、安価なLED製品を採用し、十分な照度計算を行わずに導入を進めたことです。
結果として、照明の再選定・再施工が必要となり、導入コストが当初の倍近くに膨れ上がりました。
【事例2】補助金対象にならず全額自己負担に
商業施設でのLED導入では、補助金の活用を前提に計画を立てていたものの、必要な申請手続きや機器の仕様要件を満たしていなかったことから、補助対象外とされてしまったケースもあります。
特に、事前申請のタイミングを逃していたことが致命的で、想定していた補助金が受けられず、最終的には全額自己負担に。導入直前に予算の見直しを迫られ、他の設備更新計画にも影響を及ぼしました。
そのため、補助金の活用を検討している場合は、事前にしっかりと調べるか、専門業者の力が必要不可欠となります。
【事例3】短期間で照明不良が多発し保守コストが膨大に
オフィスビルの事例では、LEDを導入した際、コストを抑えるために価格の安い海外製品を大量に採用した結果、わずか2年ほどで多数の照明が点灯不良やちらつきを起こし始めました。
交換対応が必要となるたびに高所作業車の手配が必要となり、修理費用や人件費が予想以上にかさむ事態に。保証期間が短かったため、製品交換も自己負担となり、当初見込んでいたコスト削減効果は失われてしまいました。
結果的にトータルで高品質な国産のLEDよりも高くなり、後悔をしたといった事例もあるので注意が必要です。
LED導入の失敗を回避するためのポイント

LED照明は、導入方法を誤ればコストの増大や安全面での失敗リスクが生じる可能性もあります。このような失敗を避け、LED照明の導入効果をしっかりと得るためには、事前の準備が必要不可欠となります、
この見出しでは、LED照明の導入で失敗したくない大規模施設向けに、失敗しないために押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
導入目的を明確にして照明計画を立てる
導入の際に最も重要なのは、LEDを導入する目的を明確にすることです。単に電気代を減らしたいのか、作業環境を改善したいのか、あるいは補助金を活用して老朽化した設備を更新したいのかによって、選ぶ製品や照明設計の内容は大きく変わります。
そのうえで、既存の照明環境を正確に把握し、照度分布や使用時間帯、点灯エリアごとの必要照度などを元に、無駄のない照明計画を立てることが大切です。設計の段階で想定される照度と実際の使用感に乖離が出ないよう、可能であればシミュレーションを行い、事前に照明レイアウトや明るさのバランスを検証しましょう。
製品選定は「信頼性」と「実績」を重視する
LED照明は長寿命で低消費電力とされていますが、製品ごとに品質や性能に大きな差があります。価格の安さだけで選ぶと、照度不足、発光のムラ、ちらつき、寿命の短さといったトラブルが起こる可能性があり、結果的に交換や再施工のコストがかさむこともあります。
導入にあたっては、メーカーの実績や保証内容、過去の導入事例などを確認し、信頼性の高い製品を選ぶようにしましょう。特に大規模施設では、不具合が1つでも起きると全体の印象や業務に影響するため、製品の安定性やサポート体制が重要な判断材料となります。
現場調査で既存設備との適合性を確認する
既存の照明器具や電源設備と新しいLED製品との相性が合わないまま導入してしまうと、正常に点灯しなかったり、安全性に問題が生じたりすることがあります。
特に直管型LEDなどは、グロー方式やラピッドスタート方式など器具のタイプによって対応が異なり、知識がないまま交換すると感電や発火の危険性もゼロではありません。
そのため、導入前には現場での詳細な調査を行い、器具の型式や配線方式、老朽化の程度などを正確に把握したうえで、適合する製品を選定する必要があります。
また、調査と合わせて施設の電源容量やブレーカー構成も確認し、LED化によってどの程度電力負荷が軽減されるかも把握しておくと、全体の電気設備更新計画に役立てることができます。
補助金を活用して専門家に依頼する
LED導入には、国や自治体が用意する補助金・助成金制度を活用できるケースがあります。これらを上手く活用すれば、初期費用の負担を軽減しつつ、設備更新を効率的に進めることが可能です。
ただし、補助金の申請には書類作成や要件の確認、事前審査といった複雑なプロセスが必要であり、誤ると支給対象外になるリスクもあります。このような失敗をしないためにも、必ず専門家への依頼を検討しましょう。
専門家に相談すれば、現場の診断から最適な製品選定、照明計画、補助金活用までを一括でサポートしてもらえるため、導入全体のリスクを大幅に低減できます。特に大規模な施設や、初めてLED導入を行う担当者にとっては心強い存在になるので、できる限り依頼を検討してください。
まとめ
LED照明には幅広いメリットがある反面、計画的に導入を進めないと思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。
これから導入を検討している施設では、今回紹介した落とし穴や失敗事例等を参考にしながら、事前計画と適切な対応を徹底するようにしましょう。
ビルドスマートでは、LED照明での失敗を回避するために、トータルサポートの導入支援を実施しています。施設に適した製品の提案はもちろんのこと、補助金を使った導入支援まで行います。
手間を大きく軽減させながら、納得のLED照明を導入することができるので、導入で悩まれている企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。