ホテルの照明をLED化するメリットとは?導入コスト・補助金・回収期間まとめ

  • 2025年4月22日
  • 2025年4月17日
  • コラム

現在、地球環境への配慮やコスト削減を目指すために、ホテル・旅館では積極的にLED照明の導入が進められています。LEDを導入することで、電気代の節約はもちろんのこと、照明の寿命が長くなったり、メンテナンスの負担が軽減されたりするなど、さまざまなメリットが期待できます。そのため、ホテルや旅館を経営する管理者の中には、照明をLEDに交換しようと思われている方もいるのではないでしょうか?

しかし、LED照明を導入する場合、「初期費用はどれくらいかかるのか?」、「実際にホテルの照明をLED化することで獲得できるメリットはどのようなものがあるのか?」といった疑問が浮かぶ方も少なくないでしょう。

また、LED照明を導入するにあたり、コストを安くする方法を探している方もいるのではないでしょうか?

そこで、今回はホテルにおけるLED照明の導入メリットから、導入コスト、回収期間、LED照明を安く導入する方法などについて詳しく解説しますので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

ホテル・旅館における照明の特徴

ホテル 旅館 特徴

LED照明をホテル・旅館に導入するメリットを知る前に、まずはホテル・旅館における照明の特徴について解説していきます。具体的な特徴は3つあるので、それぞれの特徴について詳しくチェックしていきましょう。

落ち着いた明るさが求められる客室

ホテルや旅館の客室では、過度に明るい照明は避けられる傾向にあり、柔らかく穏やかな光が好まれます。ただし、個々の照明器具だけでは部屋全体が暗く感じられることもあるため、空間全体の明るさを意識した照明の組み合わせが非常に重要です。

部屋のテーマやインテリアデザインに調和する照明を選び、空間の広さに応じて適切な数の照明を配置する必要があります。

間接照明の効果的な活用

海外では、シーンに応じて照明を切り替えるスタイルが一般的な国も存在します。例えば、部屋で作業をする際は天井の主照明を使用し、リラックスしたいときにはベッドやソファ周辺に設置された間接照明を活用する、といったような使い分けです。

間接照明は、天井や壁に光を当てて空間を柔らかく照らす手法で、多くの洗練されたホテルでも積極的に取り入れられています。間接照明が不十分の場合、室内がどこか無機質に感じられることがあるため、さまざまな利用シーンに対応できる照明設計が求められます。

照明は空間デザインの一部

照明は単なる明かりではなく、インテリアの一要素としても重要な役割を担っています。特に、間接照明を選ぶ際には空間全体のデザインと統一感を持たせる工夫が必要です。

例えば、照明器具のトーンやスタイルを揃えることで落ち着いた雰囲気を演出したり、あえて異なるデザインを組み合わせて独自性を出したりするなど、部屋の雰囲気に合わせた選択が可能です。

ホテルや旅館などの宿泊施設がLED照明を導入するメリット

宿泊施設 LED導入 メリット

ホテルや旅館などの宿泊施設がLED照明を導入するメリットは、大まかにわけて3つあります。それぞれのメリットについて詳しく解説しますので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

省エネによるコスト削減

旅館やホテルがLED照明を導入すると省エネによるコスト削減を獲得できます。

LEDは、白熱電球や蛍光灯と比べて、同じ明るさを得るために必要な電力が大幅に少ないです。例えば、一般的な白熱電球が60Wの電力を消費するのに対し、LED照明なら約8W程度で同等の明るさを実現することができます。つまり、LEDのほうが消費する電力が少ないため、その分コストを削減することができるというわけです。

また、LED照明は発熱が少ないため、室内が照明によって無駄に熱くなることがありません。その結果、冷房の負荷が軽減され、空調の電気代も削減できます。特に、客室数の多い宿泊施設では、この効果が積み重なり、大きな節電効果につながる可能性があるでしょう。

照明による空間演出や快適性の向上

旅館やホテルがLED照明を導入することで、照明による空間演出や快適性の向上を期待することができます。

LED照明は、暖かい光である電球色から自然光に近い光である昼白色まで、色温度を自由に選択・調整することができます。これにより、客室やロビー、レストランなどシーンごとに最適な光を演出できます。ホテルや旅館によっても異なりますが、客室はリラックス感を演出するために電球色を採用したり、レストランは時間帯や雰囲気に応じて色温度を切り替えて活用したりするケースが多いです。

例えば、LEDダウンライトと曲げわっぱをあしらったシェードのLEDペンダントライトを使用すれば、明るく華やかな雰囲気を創り出すことができます。また、壁際の間接照明の調光や窓際の外光を取り入れることで、朝と夜のシーンや雰囲気作りにも対応することが可能です。

LED照明は、色や明るさ、配置すべてにおいて自由度が高く、デザイン性や機能性の両方を兼ね備えているため、ホテルや旅館にLED照明を導入すれば、空間演出や快適性の向上を期待することができるでしょう。

維持管理費の軽減

旅館やホテルがLED照明を導入することで、維持管理費の軽減を期待することができます。

通常、照明には寿命があり、定期的に交換しなければなりません。旅館やホテルの施設内の照明を交換する場合、交換箇所が多いので、人件費がかかります。また、照明自体にもコストがかかるため、寿命が短い照明を使用しているとランニングコストが大きな負担となってくるケースも多いです。

一般的な照明として白熱電球や蛍光灯が挙げられますが、白熱電球は約1,000時間~2,000時間、蛍光灯は約6,000時間~12,000時間で寿命が来ると言われています。特に白熱電球は、寿命が短く、かなり短いスパンで照明を交換しなければなりません。

一方、LED照明の寿命は40,000時間~50,000時間と言われています。1日8時間の利用で約10年以上使用し続けることができるので、交換頻度が白熱電球や蛍光灯に比べて格段に少ないです。これにより、交換作業が少なく、定期的に必要な購入の頻度も大幅に減少するため、ホテルや旅館がLED照明を導入すれば維持費管理の軽減を期待することができるでしょう。

ホテル・旅館がLEDを導入する際にかかるコスト

ホテル 旅館 LED 導入 コスト

ホテルや旅館がLED照明を導入する際にかかるコストは、それぞれで大きく異なります。例えば、ホテルや旅館によって客室数などが変化するからです。

一般的に、蛍光灯からLEDを交換する場合の工事費用の相場は、1カ所につき3,000円~5,000円ほどといわれています。また、工事費用とLED照明を合わせると1カ所あたり4,000円~8,000円ほどになります。そのため、単純計算で100カ所LED照明を交換する場合は、400,000円~800,000円の予算が必要になる計算になります。

しかし、上記で紹介した金額はあくまでも一般的な相場になります。当然、「どのような照明を選ぶのか」、「どのような業者に工事を依頼するのか」によって価格は大きく変動します。そのため、具体的な費用を知りたいという方は、業者に見積もりを取るのがおすすめです。

LED導入にかかったコストの回収期間

LED コスト 回収期間

旅館やホテルでLEDの導入を検討している人の中には、どのぐらいで初期費用を回収できるのか知っておきたいという方もいるのではないでしょうか?

一般的に、LED照明を導入した場合の初期投資費用の回収期間は、4年~4年半と試算しているところが多いです。しかし、回収期間についても旅館やホテルの規模やLED照明の数によって大きく変化するため、あくまでも目安として考えるのがおすすめです。

LED照明の導入費用が高くなればなるほど、回収期間が長くなりやすいですが、LED照明を通常よりも安く導入することができれば、回収期間が短くなります。そのため、できるだけ安くLED照明を安く導入することが重要です。そして、安く導入する方法として、補助金の活用を挙げることができます。

補助金を活用すれば初期費用を抑えられる

補助金活用 初期費用 抑える

ホテルや旅館がLED照明を導入する際に、省エネルギー投資促進支援事業費補助金を活用すれば、大幅に初期費用を抑えることができます。

省エネルギー投資促進支援事業費補助金とは、世界的に石油をはじめとしたエネルギー価格が高騰する中、省エネ設備の普及がますます重要になっており、省エネ設備を導入するために一部の経費を国が補助する制度です。補助対象となるのは、全業種の法人と個人事業主になります。そのため、ホテルや旅館を経営する企業や個人も利用することが可能です。

旅館やホテルが省エネルギー投資促進支援事業費補助金を活用すれば、最大で1/3の補助を受けることができます。そのため、申請が採択されれば、LED照明の導入費用を大幅に削減することができるというわけです。

また、補助金を活用することで初期費用を抑えられるため、導入時にかかったコストの回収期間も短くなります。そのため、省エネルギー投資促進支援事業費補助金を活用すれば、大きなメリットを獲得できるといえるでしょう。

まとめ

今回は、ホテルの照明をLED化するメリットや導入する際にかかるコスト、初期費用の回収期間などについて詳しく解説しました。LED照明は、一般的な照明に比べて寿命が長いため、LED照明に交換すれば、管理費用の削減などを期待することができます。しかし、LEDはその分導入費用も高くなるため、その点がネックになり交換がしづらい旅館やホテルもあるでしょう。

LED照明の導入コストが気になるという方は、省エネルギー投資促進支援事業費補助金の活用がおすすめです。最大で1/3の費用を補助してくれるため、費用負担を大幅に減らすことができます。しかし、旅館やホテルの管理者の中には、補助金の申請にハードルを感じる方も少なくないでしょう。そのような人は、ビルドスマートの利用がおすすめです。

ビルドスマートは、省エネルギー投資促進支援事業費補助金を活用して旅館やホテルのLED照明等の導入をサポートしています。申請手続きなどを代行してくれるため、旅館やホテルは負担少なく省エネルギー投資促進支援事業費補助金を活用することができます。興味がある方は、お気軽にご相談ください。